重岡くんに甘えられたい。
重岡くんは普段甘えてこないし、彼女が甘えてきても割とあっさりあしらうんですけどなんとなく今日は甘えたい、っていう日がきっとあるんですよ。それは仕事が自分でも想像のつかないくらい忙しくなった時で余裕ななくなってしまった時とか多分そんな感じ。
ガチャ、と音がして冷たい空気に包まれた重岡くんが帰ってきました。
「おかえり〜」
「ただいま、」
「外寒かった〜?」
「ん〜まぁそやなぁ〜」
「秋の夜は肌寒いも……しげ?…」後ろからぎゅーっと抱きしめられて首元に顔を埋められます。
「ちょっとだけ、」そう言うと、さっきよりも強く抱きしめられます。
「…しげ、大丈夫?」
「おう、まかせとけ…」
「そっか…」
彼女はくるっと向きを変えて、重岡くんをぎゅっと抱きしめてあげます。
「お疲れさま、頑張ろうね」
静かにキスをしました。